売れぬNFT定着遠く(2022/10/25日経14)
デジタルコンテンツの持ち主を証明し希少性を担保できる「NFT(非代替性トークン)」の販売が苦戦している。
最大市場の取引はピークの17分の1で、サッカーJリーグが楽天グループと始めたスポーツカードは9割が売れ残る。投機の値上がり期待が薄れる中、画像・動画だけでは所有のメリットを感じにくく、定着には特典など工夫が必要になりそうだ、とのこと。
非代替性トークンという言葉からして難しいですね。英語ではNon-Fungible Tokenです。「代替えが出来ないトークン」で、トークンは簡単に云うと「しるし」です。価値があるのは「しるし」の方ではなく、「代替えが出来ない」=「替わりがなく真正」の方ではないでしょうか。
絵画や宝石、陶器などと違い、コピーし放題のデジタル情報でありながらも「替わりのない真正」と云えるのです。難しいのは「それがどうしたの?」ってことです。「真正」はコピーにはない力があるはずですが、どんな「しるし」であれば「真正」と相性が良いのでしょうか。その辺りがこれからの課題ですね。
NFTはデジタル通貨などの技術から生まれたと聞いています。画像や動画ではなく、「真正の証明」にこそ、力を発揮するのではないでしょうか。「身分」や「成績」ではなく、「正直さ」とか「身の潔白」などを証明するNFTなんて、面白くて怖いですね。