私見卓見 企業のデータ共有を社会の利益に アスクル取締役 吉岡晃(2018/10/3日経29面)
インターネット通販には日々、膨大な購買データが集まる。
「どの商品をどれぐらいの時間閲覧したのか」や「買い物カゴに入れて、購入したのか、または買わなかったのか」が分かる。商品を使った後の感想についても書き込みがある。実店舗では得にくい情報だ。
アスクルはECマーケティングラボを設立し、個人情報に配慮して加工したデータをメーカーなど取引先に公開し、効率的な販売促進や商品開発、物流などにいかしている。
今年度にラボに参加する企業は130社に上る。競合する企業も多いが、お互いがデータを共有している。かつては抵抗を持つ企業もあったが、今では「顧客を幅広く知ることがメリット」というのが共通認識となった。
ラボ設立の基本精神には、社会最適で環境負荷の少ない仕組みにしようという考えがある。「勝者総取り」ではなく「共創」を目指している、とのこと。
人間の本能は、こういうのが好きで、日本っぽい美しい活動だと思います。
勝者のご褒美が、「世の役に立っている実感」というのがステキです。
この世には、まだまだ凸凹が沢山あります。この凸凹が滑らかになる時、社会が少し良くなるのだと思います。いくら滑らかにしても次から次へと凸凹してくるのでしょうが、それでもなお慎ましやかに滑らかにする人になりたいです。
でも、競って勝つのも大事なコトです。「切磋琢磨」とか「いつかは俺だって」がないと前に進み難いですので。