一か月が過ぎた!
運行:(フム・・・・。)
AKIRAの奴、最初はヘナヘナじゃったが、
なかなかどうして、根性だけはありよる・・・。
文句を言いつつも、くらいついて来よるな。
AKIRA:「おはようございまーす!!」
AKIRA:「ざいますっ!!今日も一日よろしくお願いします!!」
運行:(ふむ・・・若干汚くはなったが、力をつけてきたようじゃの。)
AKIRA:「今日こそは師匠に一打を入れてみせます!」
運行:「ほっほっほ。まだおぬしには10年早いわ」
エイヤー!
運行:(・・・間合いは掴んだようじゃな。)
運行:「よし。今日はこれくらいにして、道場に戻るぞ。」
AKIRA:「ふぁ、ふぁい!」
~道場にて~
運行:「AKIRAよ。よくぞこの1か月、わしの修行にくらいついてきたな。」
AKIRA:「ふぁ、ふぁい・・!」
運行:「・・・時満ちたり!お前に”最終試験”を課す!」
運行:「ついてこい。」
・・・・
・・・
・・
AKIRA:「こ、、、ここは・・・!」
AKIRA:「・・・なんか物騒なところですが・・・。」
運行:「うむ。ここは代々ワシの家系に受け継がれてきた神聖なる洞窟じゃ。」
AKIRA:「洞窟・・・。ここで何を??」
運行:「この洞窟で一週間過ごし、あるモノを作ってもらう。」
AKIRA:「あ、あるモノ??って、なんですか?」ドキドキ
門の前の2体の像をご覧あれ。
AKIRA:(龍と、虎・・・・)
運行:「あれは昔、満腹と伝九郎が彫った木彫りの像じゃ。伝九郎が龍、満腹が虎じゃな。」
AKIRA:「す、すごい・・・・・。」
運行:「形は違えど、奴らの心の強さが見事に表れておる・・・。」
AKIRA:「あの・・・・もしかして」
運行:「うむ。そのもしかしてじゃ。洞窟の奥で、木彫りの像を掘る。これが最終試験じゃ。」
・・・・・。
AKIRA:「いや、でも僕ずっと美術1だったんですが・・・・」
運行:「形は関係ない。審査項目は一点のみ。”心”じゃ!」
AKIRA:「心・・・・!」
運行:「お前の心のありのままを彫ってみろ。ただし、この二体の竜虎の像を超えるものを作らなければ失格じゃ。それ以前に、心が映し出されていない不十分な出来だったら失格。失格の場合、トラックドライバー職を辞めてもらう。」
AKIRA:「しょ、しょんな・・・・。」
運行:「それじゃ早速最終試験スタートじゃ。一週間後に迎えに来るぞ。」
最終試験開始ッ!!
ギイイイイイイイイ・・・・・。
AKIRA:「・・・・洞窟の中、ジメジメしてて・・真っ暗闇だ・・・・。」
予想してたけど、ノミと木・・・・。
こっ、こんなところで一週間過ごすのか・・・。
AKIRA:「っていうか、あんなに身体鍛えといて、最終試験が木彫りって・・・」
AKIRA:「どうゆうこっちゃ?・・・・はあ、、(ため息)」
AKIRA:「伝九郎、満腹の竜虎の像を超えろって・・・・、モチーフが竜虎の時点でズルくねぇか?」
AKIRA:「はあ、、、、(ため息)」
フッ。
AKIRA:「わ!ため息で火が!!」