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トラックドライバーAKIRA

トラックドライバーAKIRA 第28話

一か月が過ぎた!

 

 

運行:(フム・・・・。)

 

 

AKIRAの奴、最初はヘナヘナじゃったが、

なかなかどうして、根性だけはありよる・・・。

文句を言いつつも、くらいついて来よるな。

 

 

 

 

AKIRA:「おはようございまーす!!」

 

 

AKIRA:「ざいますっ!!今日も一日よろしくお願いします!!」

 

運行:(ふむ・・・若干汚くはなったが、力をつけてきたようじゃの。)

 

AKIRA:「今日こそは師匠に一打を入れてみせます!」

 

運行:「ほっほっほ。まだおぬしには10年早いわ」

 

エイヤー!

 

運行:(・・・間合いは掴んだようじゃな。)

 

運行:「よし。今日はこれくらいにして、道場に戻るぞ。」

 

AKIRA:「ふぁ、ふぁい!」

 

~道場にて~

 

運行:「AKIRAよ。よくぞこの1か月、わしの修行にくらいついてきたな。」

 

AKIRA:「ふぁ、ふぁい・・!」

 

運行:「・・・時満ちたり!お前に”最終試験”を課す!」

 

 

運行:「ついてこい。」

・・・・

・・・

・・

 

 

AKIRA:「こ、、、ここは・・・!」

 

 

AKIRA:「・・・なんか物騒なところですが・・・。」

 

運行:「うむ。ここは代々ワシの家系に受け継がれてきた神聖なる洞窟じゃ。」

 

AKIRA:「洞窟・・・。ここで何を??」

 

運行:「この洞窟で一週間過ごし、あるモノを作ってもらう。」

 

AKIRA:「あ、あるモノ??って、なんですか?」ドキドキ

 

門の前の2体の像をご覧あれ。

 

AKIRA:(龍と、虎・・・・)

 

運行:「あれは昔、満腹と伝九郎が彫った木彫りの像じゃ。伝九郎が龍、満腹が虎じゃな。」

 

AKIRA:「す、すごい・・・・・。」

 

運行:「形は違えど、奴らの心の強さが見事に表れておる・・・。」

 

AKIRA:「あの・・・・もしかして」

 

運行:「うむ。そのもしかしてじゃ。洞窟の奥で、木彫りの像を掘る。これが最終試験じゃ。」

 

・・・・・。

 

AKIRA:「いや、でも僕ずっと美術1だったんですが・・・・」

 

 

運行:「形は関係ない。審査項目は一点のみ。”心”じゃ!」

 

 

 

AKIRA:「心・・・・!」

 

運行:「お前の心のありのままを彫ってみろ。ただし、この二体の竜虎の像を超えるものを作らなければ失格じゃ。それ以前に、心が映し出されていない不十分な出来だったら失格。失格の場合、トラックドライバー職を辞めてもらう。」

 

AKIRA:「しょ、しょんな・・・・。」

 

 

運行:「それじゃ早速最終試験スタートじゃ。一週間後に迎えに来るぞ。」

 

 

最終試験開始ッ!!

 

 

ギイイイイイイイイ・・・・・。

 

AKIRA:「・・・・洞窟の中、ジメジメしてて・・真っ暗闇だ・・・・。」

 

 

 

 

予想してたけど、ノミと木・・・・。

こっ、こんなところで一週間過ごすのか・・・。

 

 

AKIRA:「っていうか、あんなに身体鍛えといて、最終試験が木彫りって・・・」

 

AKIRA:「どうゆうこっちゃ?・・・・はあ、、(ため息)」

 

AKIRA:「伝九郎、満腹の竜虎の像を超えろって・・・・、モチーフが竜虎の時点でズルくねぇか?

 

AKIRA:「はあ、、、、(ため息)」

 

 

 

フッ。

 

 

AKIRA:「わ!ため息で火が!!」

 

第29話へ続く