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Gのコラム 264

人手不足で運べないリスク迫る 私見卓見(2022/6/27日経16)

 

トラック運転手の人材不足が深刻化している。1990年の規制緩和により物流業界への新規参入が増えて競争が激しくなり、運賃の下落につながった。その結果、低賃金や長時間労働など労働環境が悪化し、運転手が不足するようになった。

 

「運べないリスク」は業界全体が抱える課題であり、物流は競争領域ではなく共創領域であるという共通認識はできている。業界でルールを作り、共同配送にすれば、効率的な輸送を実現できる。しかし、総論は賛成でも各論になると問題が発生する、とのこと。

 

 

 

傾いた内容に見えます。1990年の規制緩和は混乱の原因になった事実は認めますが、自由競争の否定に頷けません。また、「業界」でつくるルールというのは、商流主導という意味です。総論賛成というのは「日本語が解りました」というレベルの賛成です。

 

この国では、「商品をお届けしてこそ商売」という慣習があります。配達員とか物流子会社は、その表れです。「物流は商流の従物」というのは事実です。これに拍車をかけて「お届け」がこびりついているのです。

 

だから、いくら大切にしていても犬は犬で、ロバはロバ、物流は物流なのです。各論という現実の課題に触れた時、物流の声は届かなくなるのでしょう。私の物流の師匠は言います。「一度、痛い目に合わないと解らない」。でも、伝三郎商会は諦めないのです。