トラック入庫 完全予約 待機時間を削減(2022/4/05日経5)
国内の約30の低温物流拠点に、トラックの完全予約システムを導入した。これまでは運転手が各拠点で受け付けをした後、入庫が可能になるまで周辺で待機する必要があった。
運転手の待機時間を大きく削減して負担を軽減するなど、効率的な低温物流の確立につなげる、とのこと。
もちろん悪いことではありませんが、システム導入前が非効率過ぎます。物流を取り巻く環境、特に「運ぶ側」の優先順位が如何に低いかを物語っている記事に見えます。
以前、博多港で素晴らしい仕組みを見せてもらいました。博多港物流ITシステム(HiTS)ですが、システムの供用開始は2000年です。港内のコンテナ位置情報、通関などの手続き情報、ゲートの待ち時間などを提供し、物流関係者間で作業情報の指示・伝達など、物流の効率化・迅速化に必要な情報をリアルタイムに把握できるサービスです。
考えてみれば簡単なITの仕組みで、直ぐにでも効果をあげる仕組みは多数あります。運送費もトラックドライバーの収入も低く、ムダを意識しなくて良かったのでしょう。これからのドライバー不足が物流効率化に貢献するというのは、少し寂しいですね。
昔から提唱され続けている物流効率化は、「出来ない」のではなく「やらない」課題なのかも知れません。