中外時評 起業の父、その名はコロナ(2021/9/15日経7)
危機の渦中に船出し、成功を収めた企業は少なくない。そして新型コロナウイルスのパンデミックである。
世界最多の感染者と死亡者を出し、空前の経済損失を被った米国では、この疫病が良くも悪くも「起業の父」を演じている。生活などの必要に迫られたのではなく、新たな機会を求めて起業した人の割合は、最低の水準で、低下幅は09年の2.5倍のぼる。
厳しい現実の一端を示す数字だろう。それでも「ピンチ」を「チャンス」に変えようとする人々の挑戦を、過小評価することはできない、とのこと。
普遍的なコトもあるでしょうが、世の中常に変化している訳ですから、新しい機会も転がっています。そして、変化とともに古いシステムが害を及ぼす事例も多くあるのです。
立身出世物語をめくれば、「なるほど、そういう時代背景があり、そんな事情があったのですね」になります。時代背景も事情も違ってきているのですから、新しい変化を求めるのは当然です。
この騒ぎも、もうすぐ2年ですが、世界中で、これほど生活環境の激変を受け入れた経験は珍しいのではないでしょうか。「危機を勝機」というカッコ良いモノではありませんが、生きていくために知恵を絞るのは当然なのでしょう。日本のトラックドライバーと共に、伝三郎も知恵を絞ります。