EU、巨大ITに包括規制（2020/12/16日経1）

欧州連合（EU）が、巨大IT企業への規制を抜本的に見直す。オンライン上で市場全体を支配するような影響力を持つプラットフォーマーについて、自社サイトで自社サービスを優遇するのをあらかじめ禁じるなど事前規制を導入する。違法コンテンツへの対応も義務化し、プラットフォーマーが負う責任範囲を広げる。

新たな規制は「デジタルサービス法」と「デジタル市場法」からなり、2000年に規定した現行法を抜本的に見直す内容だ。20年前と比べ、IT産業は大きく進展しており、時代に合わせた制度をつくる、とのこと。

20年前の制度となると大きな大違いになりそうですね。でも、記事にもありますが、事実上GAFAなど米IT大手に対象を絞った内容だそうです。大手に厳しい規制を敷く一方、規模の小さい欧州系企業には規制をゆるく保ち、欧州発のIT大手の誕生を後押ししようとしていると書いています。巨大情報産業は確かに野放しに出来ない危険を感じさせますが、EUの優位を保つためだとしたら興ざめですね。この規制は、強権でEU市場から締め出したり、事業の売却まで命じるルールにするそうです。

もう一つの規制は、ヘイトスピーチやテロを誘発する動画など違法コンテンツへの責任の明確化だそうです。こっちはきれいですね。情報を取り巻く戦いはこれからも激しくなりそうです。プラットフォーマーは、全ての利用者に対して全体最適を掲げてこそ価値があるモノだと思います。