NY原油下げ止まらず 初のマイナス(2020/4/22日経1)
原油価格の下落が続いている。WTI先物は20日に史上初めてマイナス価格をつけた。
6月物は一時11$台まで下がり、2カ月先物としては1999年以来となる、約21年ぶりの安値を付けた、とのこと。
マイナス金利にも驚きましたが、原油マイナス価格って!驚きですね。まぁ、確かに原油をその場で売り渡されても困るのですが、原油の保管先の確保が難しくなり、取引終了日を目前に控えた5月物に売りが殺到したらしいです。
外出制限が続く米国でガソリン消費が落ち込み、原油在庫が急増してしまったとのことです。「持つリスク」に直面し、お金を払ってでも原油を押し付け合ういびつな状況です。
この背景、シェールガスと産油国との戦いがあるそうです。シェールガス開発の企業が採算を取れるようになるには、1㌭30$以上の油価環境でないといけないそうです。
出る釘は打て、とばかりに、シェールガスに脅威を感じている産油国が油価を下げるために、増産で応戦している最中に、恐ろしく需要を減退させるコロナショックが襲ったということなのでしょうか。
20世紀経済の主人公の一人であった石油事業の環境が根こそぎ揺らいでいます。大きなお金が絡んだ話ですし、諸国の国家運営にも影響を与える話だとは思いますが、なんとか穏便に出来ないものでしょうか。欲にも自粛が必要ですね。