珍:「兄上っ!」
珍:「どこで道草くってたんですか。そろそろ”お祝い会”はじまりますよ!」
劉:「ん?・・・ああ、そうか」
珍:「ん・・・あなたたちは・・・・?新入社員の方ですか?」
AKIRA:「はあ、まあ。。」
珍:「ちょうどよかった。今日はお祝いの日ですので、一緒に入社式もしちゃいましょう!」
ガラッ。
「おっ!帰ってきたか!」
「おかえりなさい!」
劉:「おう。新入社員3人もつれて来たぞ!」
一同:「お、おなしゃ~す・・・。」
珍:「え~、コホン。それでは皆様、杯をお持ちください。」
珍:「え~、”珍劉運送店”一周年記念の前に・・・・喜ばしいお知らせがありますっ!」
劉:「・・・・・」
劉:「ちょっと、車のメンテ忘れてたから席外すわ・・・・」
珍:「兄上っ!それは後で!!」
劉:「・・・」
劉:「わり、ちょっとトイレ・・・」
珍:「兄上っ!我慢してください!大切な話なんですから!」
劉:「・・・・。」
AKIRA:「・・・??」
珍:「コホン。それでは、お二人、前へどうぞ。」
珍:「ケッコンすることになりました!」
AKIRA:(・・・確か、劉の妹と、劉の親友だったよな?)
(この二人、結婚したのか!)
珍:「えー、それでは、劉兄さんから一言頂きたいと思います」
劉:「・・・・・・。」
珍:「劉兄さん、どうぞ?」
劉:「・・・・・・。」
劉:「ふぐっ・・・ぐぅっ・・・・」
AKIRA:(!?号泣?!)
珍:「・・・ほら、兄者!何日も前から考えてたでしょ。」
劉:「お・・おう・・・。」
劉:「も、桃・・・。」
一同:「・・・・。」
劉:「桃が生まれた時、お・・・お兄ちゃんはすごく嬉しかったんだ・・・。」
劉:「桃がまだ赤ちゃんの時に・・・オヤジが病気になっちまって・・・一気に貧乏になってなぁ。」
劉:「よく”お兄ちゃん、お腹空いた”って泣いてたよなぁ・・・。」
劉:「腹いっぱい食べさせてあげるために、一生懸命働いたけど、全然つらくなかったよ。」
劉:「・・・珍が生まれてから、桃は立派なお姉さんになりました・・。俺は帰り遅いから、家のことを全部桃に任せちゃって・・・。でも、泣き言言わずよく働いてくれた・・・。」
劉:「桃のおかげで・・・・貧乏な暮らしだったけど・・・みんな笑顔で過ごすことができました。」
劉:「・・・・・。」
劉:「こんな世の中だから、何が起こるか分からない・・・。ツラい時もくるかもしれない・・・。でも、、、」
劉:「二人とも、本当におめでとう・・・。」
つ~ん・・・。
AKIRA:(必死にやってきたんだなぁ・・・。)
第39話へ続く