ギルドットコムブログ

 
トラックドライバーAKIRA

トラックドライバーAKIRA 第27話

運行:「よし、とりあえず今日はここまで。アツい風呂に入ってよくねることじゃ。」

 

ポロッ。

AKIRA:(ん?なんか落ちたぞ・・?本?)

 

AKIRA:「ソウル・オブ ブルース・リー?」

AKIRA:「なになに、、、”水になれ”・・・”構えとは”・・・”曲がりにくい木ほど簡単に割れる”・・・」

 

(さっき言ってたのって・・・・)

 

 

~翌日~

 

 

AKIRA:「気を取り直して、道場に行くか・・・・お、おなしゃす・・・!」

 

 

運行:「なんじゃその挨拶はぁ!やり直し!」

 

ビクッ!!

 

運行:「道場に入るときは元気に挨拶じゃ!」

 

AKIRA:「ふぁ、ふぁい!おはようございます!!おなしゃす!!!!」

 

運行:「うむ。それでは修行開始じゃ。外へ出ろ。」

 

AKIRA:(出るんかい・・・)

 

・・・・

それでは、修行を始める。

この矛(ほこ)を受け取れい。

 

AKIRA:「は、はい。・・・って、えっ!?」

 

AKIRA:「矛の先っちょに、サイドミラーがついてる?!」

 

運行;「うむ。」

 

AKIRA:「いや、これ何の意味が・・・」

 

運行:「これは、”車両感覚”を研ぎ澄ます修行である。狭い軒先(のきさき)で、トラックの左側をこすりそうになったことはないか?この矛は、運転席から左側のサイドミラーまでの長さに調整してある矛である!

 

 

運行:「車両感覚・・・・すなわち”自分の間合い”を知ることが大切なのじゃ。

 

AKIRA:「はあ・・・。」

 

運行:「それでは、その矛を使ってわしと打ち合えい。」

 

AKIRA:「ふぁ、ふぁい・・・・あれ?お師匠様の矛、僕の矛よりやけに長い気がするんですが・・・。」

 

運行:「うむ。」

 

運行:「わしの矛はトラックの全長と同じ長さである!!」

 

AKIRA:「どひ~!!」

 

運行:「わしの間合いは、車庫入れの時の間合いじゃな。ワシの矛をかわしつつ、打ち込んでみろ!」

 

AKIRA:「(ず、ずるい・・・めちゃくちゃだ・・・)」

 

 

 

よし、次は”構え”の修行!

 

次は座学!

「運行管理者試験」の勉強じゃ!!

独立後のお前はトラックドライバーでもあり、一般貨物自動車運送業の経営者でもある!

安全に対する知識をたたきこむのじゃ!

 

 

よし、それが終わったら瞑想!集中力を養い、疲れにくい脳になるのじゃ!

 

AKIRA:「ふぁ、ふぁい!」

 

~夕方~

運行:「よし、きょうはここまでじゃ。」

 

AKIRA:(やっと終わったよ・・・。こんな修行で、本当にトラックドライバーオリンピア優勝できるのかよ・・・)ハァハァ

 

AKIRA:「あの、、非常に聞きづらいんですが、、、この修行、何の意味があるんでしょうか・・・あまりにも前時代すぎでは・・・・」

 

運行:「・・・おぬしは、意味がわかることしかしないのか?」

 

AKIRA:「いや、そういうわけでは・・・・でも、あの説明とか、、」

 

運行:「意味が分かっているのであれば、お前はすでに出来ているはずじゃ。

 

AKIRA:「あ、いや、そうなんですけど・・」

 

運行:「意味がわかることしかしないのであれば、お前の成長は止まってしまうぞ。」

 

AKIRA:(やべ・・・、なんかスイッチ入っちゃった・・・・。)

 

運行:「意味が分からないことこそ、やってみるのが大切なのではないか?」

 

AKIRA:「あの、その・・・・」

 

運行:「意味があるかどうかは、お前次第なんじゃ。ただ単に石ころの山をつくるのか、城の石垣をつくるかはお前の心持ちで変わってくる。」

 

AKIRA:「!!・・・・ふぁ、ふぁい!」

 

運行:「考えるな、感じろ!!!」

 

AKIRA:「ふぁい!!!」

 

 

 

 

~そして~

 

 

一か月が過ぎた!

 

第28話へつづく