運行:「さっそくだが、修行を始める。着替えてこい。」
AKIRA:「ふぁ、ふぁい」
ドキドキ・・・・
AKIRA:(何をするんだろう・・・。)
運行:「トラックドライバーオリンピアで必要とされる技術については、伝九郎から説明を受けたと思う。」
運行:「この掛け軸型モニターをご覧あれ。」
ピッ。
AKIRA:「(意外とハイテクだな・・・。)5つの技術・・・。」
運行:「よし。それでは、まずお前の現状の能力を見せるのじゃ。」
AKIRA:「はあ・・・でもこんな山奥にトラックなんか・・・」
運行:「かかってきなさい。」
AKIRA:「へ?」
運行:「わしに拳(ケン)を入れてみろ。一発でもかする事ができたら、合格じゃ」
AKIRA:「ハハ・・・さっきは油断してたけど、、ご老体に、パンチなんて出来ませんよ・・・」
運行:「だいじょうぶじゃ。思いっきり来なさい」
AKIRA:「いや、いくらなんでも・・・・」ハハ
キッ!!
スパアアアアアアン!
AKIRA:「み”っ!?」
運行:「どうした?こんな老人に拳(ケン)を入れれぬようでは、T.D.O.(トラックドライバーオリンピア)優勝は夢のまた夢じゃぞ。」
AKIRA:「・・・・、わ、わかりました。こ、こっからは本気で行かせてもらいます。どうなっても知りませんよ・・・。」
キッ!
AKIRA:「まああああああ!!」
!!!!
運行:「ふむ。実直な突きよ。勢いはいいが、”構え”がなっとらん。」
運行:「”構え”とは、起こり得るすべての状況に対応できる”準備”である。」
サッ。
運行:「キホンその1。”手足をどこに位置するか?” それは動きやすい位置である。」
AKIRA:(あ、あの構えは・・・・。)
AKIRA:(あれは・・・・ハンドルを持つ構え?!)
運行:「ゆくぞ。」
AKIRA:「ちょ、待(ま)――――。」
ドンッッッ。
運行:「動きが硬いぞ、AKIRA!!」
運行「キホンその2!曲がりにくい木ほど非常に簡単に割れる!だが竹や柳は風に任せて身を曲げて生きる!そこに注目すべきである!」
AKIRA:「こ、こうなったら・・・・やぶれかぶれだ!!!」
運行「キホンその3!柔軟であれ!人は生きている時は柔軟である!死ねば人は固くなる!人の肉体であれ、心であれ、魂であれ、柔軟が生であり、硬直は死である!」
(ぜ、ぜんぜんあたらない!!!!)
運行:「お前の”志”を見せるのじゃ!」
AKIRA:うぎゃああああああ!!!(またこの技かあ~!)
・・・・・
・・・
AKIRA:だ、だめだ・・・つよすぎる・・・。
運行:「キホンその4。心を空にしろ。水のように、形態や形をなくすのだ。水をカップに入れると、カップになる。水をボトルに入れると、ボトルになる。水をティーポットに入れると、ティーポットになる。水は流れることができ、衝突することもできる。水になるのだ。」
運行:「ま、今日はこんなところじゃな。アツい風呂に入って寝ろ。あしたは5時集合じゃ。」
AKIRA:「・・・・・・。」