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Gのコラム 253

EC、あえて「ゆっくり宅配」(4/08日経14)

 

メルカリが数日遅い配達を選べば送料を安くする「ゆっくり宅配」に乗り出す。

 

日本の宅配便の取扱数は年間50億個に迫り、運び手が足りない「宅配クライシス」が深刻化している。

配達日程に幅があれば、余裕のある日に荷物を回せる。速さを競ってきたEC業界に一石を投じる方針転換だ、とのこと。

 

 

「今すぐ欲しいモノ」ではないメルカリと「ゆっくり宅配」は相性が良さそうですね。しかし、ただ遅いだけではダメで、大事なのは幅です。「いつからいつまで」の幅がムラを吸収するのです。遅いという意味の「ゆっくり」では言葉足らずですね。

 

G.comでは「ゆるはい」と呼んでいます。最初は英語で考えました。なぜ英語で考えたかというと「Just In Time」の反対を目指したのです。出てきた言葉は、「Early Order Relax Delivery」(早く頼んで落ち着いて配達)です。こっちの方が運ぶ側から見て優しいですね。

 

「ゆるはい」は、配送量のムラだけでなく、配送エリアや時間のムラも吸収でき、共同配送も可能にします。地球温暖化対応や人不足が「運ぶ」に優しさを求め始めました。社会全体の「運ぶ」のムダやムラ、ムリが小さくなることは良いです。物流は、商流サービスの求めにも対応していきますが、「運ぶ」側から提案することも大切です。